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2020/2/17(月)
新聞記事
令和2年2月10日 建設通信新聞
令和2年2月10日 建設通信新聞

土木工事・業務の積算基準改定
週休2日補正引上げ
希望方式も予定価から積算

国土交通省は、土木工事・業務における積算基準を改正する。週休2日の実現に向け、現場閉所の状況に応じた間接工事費の補正係数をさらに引き上げる。ICT施工に伴う出来形管理とデータ納品に要する費用について、通常工事に比べて増加する分の補正係数を導入するほか、ICT建機の機械経費を市場単価を反映する形にするなどICT施工の積算基準も拡充する。


国交省、ICT施工は対象拡充

新基準の適用は入札書提出締め切りが4月1日以降となる案件とする。ただし、入札書提出締め切りが3月1日から31日の案件については、現行基準で予定価格を算定して入札を行い、受注者からの請求に基づいて新基準による予定価格への契約変更が可能。

主な改正内容として、週休2日を実施した場合の共通仮設費と現場管理費の補正係数について、引き上げを実施。4週6休の場合は共通仮設費を1.01から1.02に、現場管理費を1.02から1.03に引き上げる。4週8休以上では現場管理費を現行の1.05から1.06とする。

積算方法も改善し、現場閉所の達成状況に応じて増額変更してきた受注者希望方式について、発注者指定方式と同様に予定価格から4週8休を前提とした経費の積算とする。達成できなくなることを危惧(きぐ)した払い控えをなくし、下請けまで行きわたるようにする。行き渡りの実態については、一部工事を抽出して調査を行う。

やむを得ず法定休日(週1回以上もしくは4週間のうち4日以上)に作業を行う場合を想定し、休日割り増しを新たに導入。割増率は35%で、勤務実態に応じて事後精算する。

天候要因など受注者の責任でなく工期が延長された場合の積算基準も整備。工期と連動して間接経費を積算し、契約変更で計上する。

ICT施工に関連する基準類は、これまで通常工事と同率としてきた3次元出来形管理、3次元データ納品に1.2、その他の社員等従業員給与手当や外注経費に1.1の補正係数を設定。全国一律で損料・賃料を設定していたICT建機については、普及状況を踏まえて、他の資材同様に市場単価を反映することとする。

改正公共工事品確確保促進法で労災補償に必要な保険契約の保険料の予定価格への反映が法定化されたことを受け、全工種区分の現場管理費を改定。あわせて、入札説明書で労災補償に必要な保険契約の締結を要件化する。

フルハーネス形の墜落制止用器臭が原則化されたことから、2022年1月1日まで猶予期間の間は実績変更により費用を計上する。共通仮設費の率計上に向けて、20年以降に諸経費動向調査を実施する。