トップページ > 国会活動 > 質疑応答集(2007/10/31)






第168回国会 災害対策特別委員会 第3号
2007年10月31日(水) 午前10時開会

案 件
◇災害対策樹立に関する調査
 (平成十九年台風第十一号等の復旧・復興対策に
  関する件)
 (被災者生活再建支援制度の見直しに関する件)
 (新潟県中越地震及び中越沖地震に関する件)
 (被災者の自立再建に向けた支援の在り方に関する件)
 (災害時の避難・救援体制の整備に関する件)
 (利根川流域における堤防強化策に関する件)
◇被災者生活再建支援法の一部を改正する法律案

佐藤信秋君
 自由民主党の佐藤信秋でございます。

 質問は初めてでございます。昨年まではどちらかというとお答えをさせていただく立場の方でおったものですから、多少の戸惑いを覚えながら質問させていただきます。

 まず、能登半島の地震、それから中越沖の地震、さらに先ほどお話のありました台風災害等、多くの皆様が亡くなられました。心からお悼み申し上げるとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げたいと思います。

 そういう意味では、大臣の所信にございました日本が災害が多発する国、そういう意味で、いかに自然が厳しいかという点について、こんなにたくさん被害が起きているんだ、これは確かですが、世界的に見た場合といいますか、地球規模で見た場合に日本という国がいかに厳しい状況の自然なのかというような点について、まず大臣に共通認識を持つという意味で御説明いただいて、幾つかの指標で御説明いただいて、そして防災対策が、災害対策がいかに日本にとって大事かという点についての決意を御披露いただければと思います。

国務大臣(泉信也君)
 具体的に日本の地形状況が厳しい、自然条件が厳しいということを申し上げる前にと申しますか、先生よく御承知のとおりでございまして、大変日本の列島の位置が自然条件の厳しい大陸の外縁部にある、さらにまた、山から海までの距離が大変短く、降った雨が直ちに海に流れ出すというような条件の中にあるわけであります。

 地震火山活動が活発な環太平洋変動帯に位置しておるということがしばしば言われるわけでありますが、世界の〇・二五%の国土面積しかない日本で、マグニチュード六以上の地震の発生回数の約二割が日本で発生をしておる。また、活火山の分布数が全世界で約千五百と言われておりますが、その七%、百八が活火山として存在するという火山国である。こういうことが数字の上では具体的に申し上げられるかと思います。

 先ほど申し上げましたように地理的、地形的あるいは気象的な諸条件から、台風それから豪雨、豪雪、こうした自然災害が発生しやすい国土でありますので、今年も超大型の台風や集中豪雨などのように災害がしばしば発生しております。こうした国土にあって、国民の生命、財産を守るということは国政の最重要課題の一つであると認識をいたしておりまして、防災担当大臣としては災害の予防、特に減災に、災害が発生する前に減災を徹底的に行うということが第一だと。そして、災害に遭った場合には応急対策を行いまして、地域の方々の生活を一日も早く安定をさせる。その上で、復旧復興の各段階にわたり全力で取り組まさせていただきたい、このように思っておるところでございます。

佐藤信秋君
 限られた時間でありますので、私の方は地震の問題を少しやらせていただこうかなと思っております。

 その前に、先ほど鈴木先生のお話を伺っておりまして、日本といいますか地球規模の気象の変動みたいなのが確かに気になるところでありまして、私いつも言っているんですが、日本の場合には雨が百年前に比べると百ミリ、平均減っています、百ミリ。毎年一ミリずつ減っているんですね、平均はですね。実は変動が倍になっていまして、昔といいますか百年前は千六百ミリ、これがプラスマイナス二百ミリぐらいだったんですね。最近は千五百ミリ、全国の平均の降雨量、年間ですね。しかしながら、プラスマイナス四百ミリ、つまり、時間的に、季節的にあるいは地域的に非常に雨の降り方が荒っぽくなってきている。片方は日照りで片方は大雨、こういう状態がしょっちゅう続くと。こうなってきているものですから、雨の点も台風の点もよほど気を付けていかなきゃいけない、こういう問題であると思います。

 しかしながら、限られた時間でありますので、今日は、所信のうちの地震にお触れになっておられる部分で幾つかお伺いしたい、こう思います。

 私自身も高校二年生のときに新潟の地震を経験して、それこそちょうどお昼の時間でしたから外に出ていましたら大揺れで、風間先生、先ほど下から突き上げるようなお話、こういうことでしたけれども、あの場合にもそうでした、新潟の地震の場合にもですね。そこは現象的にはいきなり縦揺れが来ますから、どどどどどっと、こう揺れて、後は家なんかを見ていると、ちょうど波にボートが浮かんでいるような、そんな感じで揺れるんですね。道路が上がれば家が上がりますが、大体差が一メーターぐらいあるんじゃないかと思うぐらいの揺れではありました。  私自身はそうして地震に負けない町づくり、ふるさとづくりしようと思って仕事を選んだわけですが、辞めるころまた大地震があり、さらに選挙のさなかにも地震があったと、こういうことでありますので、地震についてちょっとあと御質問させていただこうと思います。

 御質問の最初は、日本の地震のおそれみたいなのがよく言われます、日本近海あるいはいろんな地域で、東海、東南海、南海。実は私自身も自分が書いた本の中にそんなのも入れてあるんですが、政府としてということではないんですね。予測ですから、どのぐらい起きる確率があるというようなことを政府が別に認めているわけではない。ただ、いろんな研究の成果として文科省関係でお出しになったり、我々もそれを使ったりもしています。

 地震を議論する上で、まず次の共通認識として、日本の周辺の大地震のおそれというものについて文科省の方でいろいろ研究もしていただいていると、こういうことでありますんで、その辺の幾つかの代表事例を教えていただこうと。よろしくお願いします。

政府参考人(青山伸君)
 お答え申し上げます。
 平成七年の阪神・淡路大震災を受けて、文部科学大臣を本部長とする地震調査研究推進本部が設置され、関係機関の連携協力の下、主要な活断層や海溝型地震を対象に調査、観測、研究を推進すると。それらの成果を基に地震の発生場所、規模、将来的な発生時期について総合的な評価を行い、公表しております。

 例えば、今後三十年以内に地震が発生する確率でございますけれども、二〇〇七年の一月一日を基準日といたしまして、例えば糸魚川―静岡構造線断層帯、これについてはマグニチュード八程度で一四%、それから、宮城県沖地震についてはマグニチュード七・五程度で九九%、東南海地震についてはマグニチュード八・一前後で六〇から七〇%程度、南海地震についてはマグニチュード八・四前後で五〇%程度と評価をしております。

 また、推進本部におきましては、こういった長期評価の結果を統合し、平成十七年三月に全国を概観した地震動予測地図として公表するとともに、最新の評価結果等を基に毎年度更新を行ってきております。この地震動予測地図でございますけれども、今後三十年以内に震度六弱以上の揺れに見舞われる確率ということを分布図等として示しておりますので、国民の地震防災に対する意識の向上、それから地方自治体が策定する地域防災計画の基礎資料、あるいは地震に関する調査観測の重点化といったことに活用を促しているところでございます。
 今後とも、この推進本部の方針の下で、関係機関連携協力しつつ地震調査研究を積極的に推進すると、将来的な発生時期等の予測精度の向上に努めてまいりたいと考えておるところでございます。

佐藤信秋君
 ということで、文科省の方ではいろんな調査研究をしている。これに対して備えなければいけないわけですが、それこそ災害対策横断的におやりいただくというんで防災担当大臣が御苦労をいただいている。そういう意味では、今の調査研究というものを調査研究だけにとどめずに、いろんな対策を連動させる、こういう必要が本当はあるんだと思うんですね。ですから、別に文科省地震研究部門を防災担当大臣の下に置けと、こういうわけではありません、ありませんが、そこの連携は強く持つ必要があるだろうと思っています。

 そういう意味で、今のはマグニチュードと、それから起きる可能性、確率の問題ですが、だったらどのぐらいの被害が出るかと。それはマグニチュードから被害が出てくるわけじゃありませんけど、どれだけ地上が揺れるかと、こういう議論になるわけですが、どれだけ地上が揺れてどういう被害が想定され得るのか、それに対してあらかじめの備えとしてどういうことを考えておかなきゃいかぬのか、こういうことが問題だとは思います。

 その大前提としての被害想定、特に首都直下型地震というのは極めて影響が大きい。そのほか、どこでもそうですよね、中越だって中越沖地震だって能登半島だって、実は全然今の想定の、三十年以内に起こるであろうというような想定のほとんど外だったんですね。空白地帯と言ってもいいぐらいのところで地震が起きた。したがって、今言っていただいた被害想定の考えられるところが厳しいんですよというだけではもちろんないわけですけどね。ないわけですが、規模の大きさというような問題からいけば、一番政府として力を込めて今の段階でいえば対策を考えるというような必要もあるんだろうと。そうだとすると、被害想定というような問題を、今のままだったらどうなるのか、どのぐらいになるのかという点について教えていただきたいと思います。

政府参考人(加藤利男君)
 お答えいたします。
 言わば代表的なと言った方がいいかも分かりませんが、大規模な地震について被害想定をどう考えているのかというお尋ねであると受け止めております。

 被害想定につきましては、首都直下地震、東海地震、東南海・南海地震、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震といった主な地震については、先ほど先生お話ありましたが、マグニチュードから地震動を推定をいたしまして、それに基づいて被害想定を行っているということでございます。

 個別具体にそれぞれの地震についてどのような、どのくらいの被害想定を考えているかということについてでございますが、まず首都直下地震でございますが、これは被害が一番大きくなるケース、これは冬の夕方六時、十八時ですね、十八時に風速毎秒十五メートル、この十五メートルというのは関東大震災のときに吹いた風と同じケースを想定しておりますが、今申し上げたケースで、建物の全壊が約八十五万棟、亡くなられる方が約一万一千人、経済被害は約百十二兆と想定されております。

 また、東海地震のケースでございますが、これも冬の朝五時、風速十五メートルのケースでございますが、建物の全壊が約二十六万棟、亡くなられる方が約九千二百人、経済被害は、予知なし、予知がなくて突発的に発災する、そういうケースで見ますと約三十七兆円と想定をされております。

 東南海・南海地震のケースですと、冬朝五時の場合でございますが、建物の全壊が約三十六万棟、亡くなられる方が約一万八千人、経済被害は約五十七兆円と想定をされておるわけでございます。
 あともう一つ申し上げますと、宮城県沖地震のケースでございますが、これは冬の六時、十八時でございます、冬夕方六時、十八時ですね、風速十五メートルのケースで、建物の全壊が約二万一千棟、亡くなられる方が約二百九十人、経済被害は約一兆三千億と想定されているところでございます。

 私どもとしては、これらの被害想定を踏まえまして防災対策のマスタープランであります地震対策大綱を策定していますほか、大綱に基づきまして、先ほど大臣も減災が非常に重要だというお話が、御答弁がございましたが、大綱に基づきまして年限を定めて具体的な減災目標を定めまして、その実現方法等を定める、それを地震防災戦略といってございますが、そういう地震防災戦略ですとか、災害発生時に各機関が行うべき行動内容等を定めました応急対策活動要領といったものを策定しておりまして、地震防災対策に万全を期しているというところが現状でございます。

佐藤信秋君
 宮城県沖でも、九九%というのがどの程度本当にそうかという問題はあるけれども、二万一千棟。

 その場合に、もちろん住宅被害だけではなくて多くの被害に対していろんな対策を講じなきゃいけないんですが、住宅被害に対して取りあえず絞ってみると、絞ってみるとですよ、長岡の中越地震のときはそれぞれ全壊された方々がどんなふうにその後再建されたか、あるいはされようと考えているか。いろんなやり方があるんだと思うんですね。そのまま家を再建します、それから集団移転、あるいは公営住宅に入る、いろんな再建の仕方があると思うんですけれども、実例としての長岡の場合には、中越地震の場合にはどうだったか、見込みでいいですから教えてください。

政府参考人(加藤利男君)
 ただいまの御質問でございますが、実は今年の十一月に、新潟県におきまして生活再建実態調査の実施を予定されております。今手元にありますのは、そういう実態調査のデータがないものでございまして恐縮でございますが、意向調査をやったことがございますので、その結果に基づきまして御報告をさせていただきたいと思います。

 この意向調査でございますが、生活再建の意向調査でございますが、新潟県中越地震の被災者のうち、仮設住宅の入居者の方を対象にいたしまして意向調査が行われております。平成十七年と平成十八年に計四回行われております。このうち一番、何というんでしょうか、直近で、しかも総数も多いという、把握するのに一番適当なのが恐らく十八年の一月の調査ではなかろうかと思いますので、それで御報告をさせていただきたいと思いますが。

 この十八年の一月の生活再建意向調査では、入居者、仮設住宅への入居者でございますが、二千四百二十一名のうち、自力で再建を志向されている方が六八・四%、公営住宅を志向されている方が一七・二%、その他の生活再建を志向されている方が五・八%ということになってございまして、九一・四%が再建志向を示されております。未定が八・六%、これはまだどうしようかなというところではっきり決まっていないという方だろうと想定されます。
 以上のような割合になってございます。

佐藤信秋君
 時間がなくなってきましたので簡潔にお答えいただいた方が有り難いんですが、今のように、被災した、それをどう再建するか、その自力再建という中でもいろんなやり方があるというのも確かではあるんですね。その後いろんな知見を踏まえて、政策的にも再建の仕方について、町づくりであるとかあるいは住宅づくりという観点から、災害復旧復興の観点からの制度も整えてきた、こういう問題であるわけであります。生活再建支援法について、それぞれ民主党の皆様もまた与党の方も提案をしているのが今実態ではあります、法案の提案をですね。
 ただ、現状どうなっているかという点について、住宅を考えたとき、対象にしたときにどんな制度、仕組みがあるかという点についてここでお話できるだけしていただいて、そして、私、ちょっとお願いは、住宅と限らずに、スピードが大事ですから、復旧というのはスピードが大事なんですね。もたもたしている間にどんどん時間がたってくるんです。そういう意味では、あらかじめマニュアルを作っておく必要があるんですね。
 これは、地震は大体初めての経験ですから、市町村あるいは県の方も実際に、さて、自助、共助、公助のうちの公助を動かせようというときに時間が掛かってしようがない、まず勉強せないかぬ、こういう問題があって、したがって、地震と限らずに、どういう被害の場合にどんな、住宅の再建や、それから団地としての集団移転なんかも含めてですよ、あるいは町づくり、住宅交付金の、住宅づくり交付金なんかも随分と提案事業でいろんなことがやれるようにいたしましたというか、なっていますよね。

 そこで、そういうものを並べて、どれが使えるんですよ、大急ぎでやらないかぬのですから、いたずらに時間を掛けないというのが大事なことなんですね。あらかじめそういうマニュアルが必要だ、ガイドライン、ガイドが必要だと、こういうことだと思っています。
 取りあえず今使える手段というものを教えてください。

政府参考人(加藤利男君)
 現在、住宅被害を受けた被災者に対します代表的な支援制度、使える制度ということでざっと御紹介をさせていただきたいと思います。

 まず、仮設住宅の提供から始まりまして、応急修理を行う、それと住宅金融支援機構によります融資、それと現在話題になっています被災者生活再建支援法に基づく支援金の支給、それと公営住宅の提供等がございます。

 それと、また別途、先ほど先生がおっしゃられました町づくり関連の制度においてもいろいろ使えるものがあるのではないかという御指摘の点でございますが、それから申し上げますと、代表的なものとしては、例えば小規模住宅地区改良事業ですとか防災集団移転促進事業ですとか、優良建築物等整備事業等がございます。
 以上でございます。

佐藤信秋君
 特に住宅づくり交付金なんかは提案事業という形で、あるいは町づくりもそうですけれども、交付金の方は提案事業という形でかなり公助という部分でいえば住民の皆様と一緒に考えながら町並み再建なんかはやれるような手段が整ってきているんですね。個人個人でお建て替えいただくよりは町並み全体として商店街なんかはどう再建するかということを早めに取り組んでいただく方がいいという問題もあるんですね。そこのところはふだんからちょっと用意しておいていただかないといかぬなというので、さっきのガイドラインを、マニュアルをお願いしたいと思います。大急ぎで作っていただく必要があると思うんです。

 そしてまた、能登半島にしても中越沖地震にしても、その復旧そのものが、復興じゃなくて今の復旧そのものが、大急ぎで町づくりあるいはそれぞれ個別の住宅を再建する。いずれにしても、大急ぎで提供していくということが必要なんだと思っています。

 住宅再建支援法についてはまた別途に御議論をさせていただくということにしても、今ある手段でやれることたくさんあるのに実は余り動いていない、現状はですよ、というのがどうも実態である。

 いろんな手助けが入って少しずつ動き始めていますが、そういう意味での自助、共助、公助の中の公助の分というのが、お互いに習熟した上で活用するんだ、ここの部分を是非内閣府として大いにリーダーシップを発揮していただきたい、こう思うわけであります。そのためには、そうしたしっかりとした分かりやすい資料も提供する、どんどんと、ということが必要だと思います。よろしくお願いします。

 最後に一問、建築基準法の改正に関連しまして、二十メーター以上の建物、建築基準確認申請が物すごく遅れている、こういう問題があります。

 私にはちょっとなかなか分からないのが、大臣認定プログラムができないから待っていただくんですよと、こういうかのように言っている、地元では、言っている人たちが結構いる。ちょっと違うんじゃないかと思ってはいるんです、私自身は。大臣認定プログラムを変えなきゃいけないからといって、それまで待たなきゃ建築確認申請が出せないんですというのは何らかの言い逃れではないか、だれかがサボる言い逃れとは言いませんけれども。ここの関係は、まずそれを伺った上で、できるだけ早く建築確認申請が下りるように今大急ぎでやっていただかなくちゃいけない、その努力をどんなふうにしてくださっているか、これについて国土交通省に伺いたいと思います。

政府参考人(小川富由君)
 耐震偽装問題の再発防止を目的といたしました建築基準法の改正、これを六月二十日に施行したわけでございますけれども、設計側、建築確認側、双方とも改正内容に習熟していないということで運用面の問題によって建築確認手続が遅延し、着工が大幅に停止をしている状況でございます。

 その中で、先生御指摘でございます認定プログラムの件でございますが、六月二十日付けの技術的助言におきまして、いわゆる旧大臣認定プログラム、これにつきましては引き続き構造計算に使用することが可能であると、確認の申請の際に入出力のデータを提供していただければ審査が円滑かつ効率的に行われると、こういった旨についても通知をしております。
 また、旧大臣認定プログラムを使用する場合の注意点、こういったものも整理いたしまして、財団法人建築行政情報センターのホームページに掲載するとともに、当該ホームページのコピーを説明会等で配付いたしまして実務者への周知を図り、活用促進を図っておるところでございます。

 なお、全体的に着工が遅延をしているという状況は早急に改善すべきものと考えておりまして、これまで質疑応答集や審査マニュアルの作成、電話相談窓口の設置、あるいは都道府県単位での説明会の開催や相談窓口の設置、研修会等へのアドバイザーの派遣、あるいは建築関連の中小事業者に対する金融上の支援措置、こういったものをきめ細かく取り組んでまいったところでございます。

 また、昨日、十月三十日には、新しい建築確認手続のいわゆる実務者の方々に対する要点をまとめましたリーフレット、これを三十万部配付をすると。また、これ地域的なばらつきもございますので、依然大幅に落ち込んでいる地域の行政庁、あるいはそういったところでの指定確認検査機関に対する個別のアドバイスの実施、こういった新たな取組を行うということも発表したところでございます。

 今後とも、実務の現場に即して、きめ細やかな情報提供を始め、建築確認手続の円滑化に向けまして全力で取り組んでまいりたいと考えております。

佐藤信秋君
 もう時間でありますが、二点。
 そのプログラムは、今までのプログラムでちゃんといいんですということをもっと徹底してください。もう一つ、ちょっとした変更で、ちょっと変更があると一から出し直し、これがまた一番長くなっている原因でもあるんですね。金も掛かるんだそうです。この二点は改善すると、一言はいと言っていただければ結構でありますが。

政府参考人(小川富由君)
 プログラムが旧認定プログラムも使用可能であるということについての徹底は全力で取り組ませていただきたいと思います。

 また、計画変更、いわゆる現場が動き始めてから相当期間現場が止まるのではないかというような御心配ございまして、これにつきましてはいわゆる軽微な変更の範囲について明確化をするという方針を打ち出させていただいております。

佐藤信秋君
 終わります。